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2024年 年頭のあいさつ

 明けましておめでとうございます。昨年も多くのみなさま方にお世話になりました。深く感謝申し上げます。

さて、昨年は『全国部落調査』 復刻版裁判の控訴審判決で、鳥取ループ・示現舎に対して部落の地名リストは違法であり、原告ら部落出身者の「差別されない権利」を侵害するものであるとして、出版禁止とネット削除を命じた判決が下されました。控訴審においては山口県の被害も認定され、出版差し止めの対象となりました。しかし、原告のいない10県は差し止めの対象外とされ、裁判後も鳥取ループ・示現舎は全国の部落をネット上で晒す『部落探訪』投稿は続いており、削除されない状態が放置されています。

山口県内においても、昨年、『部落探訪』動画・ブログがきっかけで結婚差別により部落にルーツのある青年の結婚が破談になった差別事件も起きています。裁判では勝訴しましたが、ネット上にバラまかれ「同和地区の識別情報の摘示」情報が身元調査・土地差別調査に悪用され深刻な部落差別が起き続け、「差別されない権利」が今なお侵害され続けている状況が続いています。

相次ぐ戸籍等不正所得事件身元調査をはじめ、採用時における戸籍提出や本籍地記載、裏アカウント調査など、就職差別撤廃・公正採用選考の取り組みが形骸化している現実も明らかになってきています。解放同盟山口県連事務所への差別電話や差別投書、県内の部落寺院への差別ハガキ事件など、差別がより攻撃的になっています。

「部落差別解消推進法」施行から8年を迎える本年、同和地区の識別情報の摘示や差別身元調査等を禁止する差別禁止法の制定、人権被害救済機関の設立 が求められています。

県内の自治体においても部落差別解消・人権条例の制定が急務であり、条例制定に向けて県連としても全力で取り組んでいきたいと思います。

本年も部落解放・人権確立社会の実現に向けて、共に連帯を強め、運動を推し進めましょう。

部落解放同盟 執行委員長 松本卓也

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