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私立K高校差別発言事件

私立K高校差別発言事件(2006年11月)

県内の高校で差別発言 「お前、エタ・ヒニンやろう」 人権教育「なし」の実態

昨年12月、県内の高校で生徒が「お前、エタ・ヒニンやろう」「全国水平社に、お前行ってたんやないん」などと差別発言を繰り返していた。この高校は、人権教育の授業を実施していないことが分かり、今後の対応を確認した。

事件の概要

06年12月上旬、県内の高校で、休憩時間に1年生の生徒Aがクラスメートに「お前、エタ・ヒニンやろう」と発言し、別の日にも同グループの中で、生徒Bが「全国水平社にお前行ったんやないん?」と発言した。
担任は、発言した生徒を指導し、3学期に入りすぐに、授業でビデオ教材『3月3日の風』(水平社創立の教材)を使った人権学習をおこなった。
授業後の感想文には、自分たちの発言を反省していた内容が書かれていた。
事件発覚後、県教委が高校に事実確認をし、今後の対応について協議をおこなった。
今回の事件を受けて、高校側は「今後、学校の人権教育の推進などを見直し、取り組んでいく」と反省し、今後の取り組みを確認した。

人権教育「なし」の実態

この高校では、人権教育の授業がまったくおこなわれていなかった。
発言した生徒たちは、社会科の授業で「えた・ひにん」「全国水平社」という言葉は知っていたが、それはあくまで「知識」程度だった。
現在も深刻な部落差別が現存し、そのことで差別を受けている人たちがいるという認識が欠落しているからこそ、気軽に発言していた。
現状の社会科の歴史学習だけでは、差別解消のための充分な学習にはなっていない現実がある。
また、発言した生徒の出身校の小・中学校の人権教育、部落問題学習の内容も総点検しなければならない。

今後の課題

今後の課題として、県内の高校における人権教育の内容を総点検する必要がある。
特に、ここ数年「人権教育」という名のもとで、部落問題学習をテーマにした時間が激減している。「部落問題は社会科の授業で教えているから大丈夫」という認識が現場に蔓延している。
県教委は、今回の事件を受けて、県内の高校での部落問題学習の実施の有無を調査し、人権教育の中に部落問題をしっかりと位置づけた学習をするように指導する必要がある。
また、学校現場で差別事象が起こった場合の対応マニュアルを作成する必要がある。事象が発生した場合の報告、関係機関との連携など、全ての高校に周知することが必要である。
県連としても、今後、この高校がどのように人権教育をカリキュラムに位置づけ、部落問題学習に取り組んでいくのか、継続して取り組みを進めていく。