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過去最多の被害 13市町で123件の戸籍不正取得

昨年9月、名古屋の情報屋、群馬の探偵社代表、東京の調査会社「エス・アール・シー」大沼源代表(元行政書士)、谷口寿信(行政書士)らが逮捕された。
職務上請求書を偽造し、全国で2万件以上もの戸籍・住民票の不正取得を繰り返していた。
山口県内でも11市2町で123件の不正取得が確認されており、過去最多の被害となった。今後、県連は不正取得された市町に対し、早急に「被害告知」の実施を求め、被害状況の把握と真相究明に取り組んでいく。

一連のプライム事件で逮捕された名古屋の情報屋はプライム社と別に「群馬ルート」と呼ばれる戸籍入手の協力者を確保しており、3年間で2万件を超える戸籍謄本等の不正取得を繰り返していた。
山口県内でも13市町で123件の戸籍・住民票が不正取得されており、過去最多の被害となった。
そのうち、職務上請求書の番号が重複しているものが36枚あった。
群馬の探偵社は、情報屋からの注文を受けて、東京の「SRC」が偽造した職務上請求書(大沼源・谷口寿信名義)を使い、全国の自治体から2万件を超える戸籍謄本等の不正取得を繰り返していた。
逮捕された谷口行政書士は03年に資格を取得後、実際に行政書士として業務をおこなったことはなかった。
「SRC」の大沼代表から、月30万円で名義貸しを依頼されて、「職務上請求書」の偽造使用を承知の上で、会員証と職務上請求書を大沼代表に預け、不正取得に荷担していた。
「SRC」代表の大沼源は、警察OBで退職後、78年に東京行政書士会へ入会。93年頃から職務上請求書を偽造し、他の探偵社に販売するなど、独自に注文を受けて不正取得をおこない、20年間で巨額の利益を得ていた。
「SRC」代表は08年だけで1億5千万円、群馬・探偵社社長は4年間で4億5千万円を稼いでいた。
戸籍1件あたり約1万円で売っていたことを考えれば、膨大な数の依頼があり、それがビジネスとして成り立つほど需要があることをこの事件は表している。
「プライム社」と「SRC」を合わせると、山口県内でも200件を超える戸籍・住民票の被害が明らかになっており、不正取得された本人に早急に被害告知をおこなう必要がある。
今回、被害がありながら被害告知制度がないのは、美祢市、萩市、阿武町であり、早急に被害告知制度の導入をおこなうよう、山口県連としても、引き続き市町に対しての取り組みをおこなっていく。

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