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Archive for 9 月, 2012

主張「プライム事件の被害者へ 早急に本人告知を!」

木曜日, 9 月 27th, 2012

◆プライム事件の経過

昨年11月に1万件に及ぶ司法書士らによる戸籍謄本等不正取得事件(プライム事件)が発生した。
愛知県警は東京都内の司法書士や元弁護士ら5人を偽造有印私文書行使と戸籍法違反などの疑いで逮捕した。

プライム事件では今年2月20日から名古屋地裁で公判が開かれた。

主犯格である探偵社社長・粟野貞和に懲役2年6月(実刑)、
プライム経営者・奈須賢二に懲役3年(実刑)、
元弁護士・長谷川豊司に懲役2年(執行猶予4年)、
グラフィックデザイナー・杉山雅典に懲役1年6月(執行猶予3年)、
司法書士・佐藤隆に罰金250万円の判決がそれぞれ出された。

佐藤隆と粟野貞和は控訴したが7月18日に控訴が棄却され、判決が確定した。

佐藤隆・司法書士には、8月23日付けで東京法務局が懲戒処分の公告をおこなった。
内容は「8月15日に司法書士の業務の禁止を行ったので公告する」というものである。

◆県内9市77件の被害

今回のプライム事件では、佐藤隆・司法書士名義による職務上請求書で、
県内でも下関市23件、防府市12件、岩国市12件、山口市11件、光市6件、
萩市6件、周南市5件、長門市1件、宇部市1件、9市77件の不正取得が明らかになっている。

解放同盟山口県連が開示請求で入手した「職務上請求書」55枚のうち、24枚は請求書番号が複数の市と重複しており、偽造請求書であることが判明している。

被害があった9市のうち、被害者への「本人告知」制度を導入しているのは、
宇部市、長門市、防府市、周南市、光市、岩国市の6市のみ。

すでに、宇部市は3月に被害者への本人告知をおこなっている。
解放同盟山口県連は、残りの8市に対して、速やかに被害者に事実告知をおこない、
被害状況の把握と真相究明、被害者の救済に向けて取り組むように要請している。

プライム事件以後も、司法書士や行政書士らによる不正取得が後を絶たない。
引き続き、解放同盟山口県連は、県内全市町において、登録型「本人通知」制度と「本人告知」制度の導入を求めていく。

同和教育を基軸とした人権教育の創造~山口県人権・同和教育研究集会~

月曜日, 9 月 3rd, 2012

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第28回山口県人権・同和教育研究集会が8月9日(木)、山口市小郡地域交流センターにおいて開催され、県同教会員・教職員、行政、企業、運動団体など150名が参加し、人権・同和教育の実践を交流し、熱心な討論と学習を深めた。

開会行事では、山口県同教の高林公男委員長より、主催者を代表してあいさつがおこなわれた。
高林委員長は、「人権教育という名のもとに、部落問題学習がおこなわれていない」現状を強く指摘し、同和教育を基軸とした人権教育の創造を呼びかけた。

続いて、解放同盟山口県連の藤本謙吾委員長が来賓あいさつ。藤本委員長は、県内の人権教育推進状況調査結果から、同和問題だけが他の課題に比べて、半数以下の実施状況であることを指摘し、学校教育での部落問題学習の充実を訴えた。

開会行事のあと、「誰もが生まれてきよかったと思える社会をめざして」と題して、解放同盟福岡市協・あすなろ解放学級元代表の野上早苗さんより、記念講演がおこなわれた。

野上さんは、2度の結婚差別を受ける。3度目の結婚を機に部落外に住み、出身を隠し生きてきた。しかし、どこに行っても、部落差別は突然襲いかかってくる。子どもが生まれ、地元に戻り、あすなろ識字学級に通う母から「自分がふるさを誇りに思えずに、わが子が誇りに思うはずがない」と言われ、あすなろ学級に通うようになる。あすなろ識字学級では、先輩たちの生い立ち、部落の歴史などを学習していく中で、自分のふるさとを誇りに思えるようになった。

午後からは二つの分科会に分かれて実践報告が行われた。学校教育分科会では、宇部市立神原小学校の桂眞理子さんより「ひらがな日記を教材化して」と題した実践報告が行われた。宇部市立藤山小学校の相澤昭乃さんからは「色ってイロいろ」と題した実践が報告された。

社会教育分科会では、福島の子どもたちとつながる宇部の会代表の木下文雄さんより「福島の子どもたちとつながって」と題した実践が報告された。 長生炭坑の”水非常”を歴史に刻む会副代表の内岡貞雄さんからは「朝鮮炭坑と言われた長生炭坑は今」と題した実践報告がおこなわれた。

(解放新聞山口版 2012年8月号より)