第4回中国ブロック人権・同和教育研究集会~来年・全同教岡山大会の成功を~
「差別の現実から深く学び、生活を高め、未来を保障する教育を確立しよう」をテーマに、第4回中国ブロック人権・同和教育研究集会が10月8日、山口市山口隣保館にて開催された。山口、広島、島根、鳥取、岡山の県同教から60名が参加し、人権・同和教育の実践交流がおこなわれれた。
開会にあたり、高林公男・山口県同教委員長が主催者を代表してあいさつ。
高林委員長は、人権教育とうい名のもとに、同和教育がおこなわれなくなった現状を指摘。県内の学校でおこなわれている人権教育も「差別の現実から深く学ぶ」というものでなく、薄ぺっらな内容であり、もう一度、人権教育とは何かを問い直しながら、実践交流をおこなっていこうと呼びかけた。
続いて、全国人権教育研究協議会の石村榮一・代表理事より、来賓あいさつ。石村代表からは「来年、岡山県で開催される全同教大会の成功に向けて、中国ブロックが全力で応援するという思いを、全人教として大切にしたい」と、岡山大会の成功に向けた協力を呼びかけ、今大会の成果を全国に発信して欲しいと、会の成功を呼びかけた。
開会行事の後は、二つの分科会に分かれて、鳥取県人教、岡山県人教、島根県人教、広島県同教からの実践報告がおこなわれた。
分科会1では、「世代は思いを超えて」と題して、島根県・松江市「蛍の会」の見崎裕子さんより、「子どもたちに立場を伝えるために自分たちがまず学習をしなければ」と始まった、地区の保護者の学習会である『蛍の会』の12年間の取り組みが報告された。
広島県・福山市同教の香渡清則さんより「子どもが壊される」と題して、児童相談所に来る子どもたちの現実と、その中で見えてきた学校教育の課題、同和教育の重要性などが提起された。
分科会2では、「宿泊研修だからこそ深まる『またあおうで!』の約束」と題して、鳥取県・琴浦町立赤崎児童館の澤田直美さんより、地区の解放子ども会の活動の実践報告がおこなわれた。
続いて、「一人ひとりの人権意識を高める新たな取り組み」と題して、岡山県・倉敷市立玉島北中学校の津崎英美子さんより、「解体新書」を題材にした、部落問題学習の実践が報告された。
質疑では、各県の実践報告に参加者一人ひとりが、自分の実践と思いを返して討議を深めた。最後に、来年の全人教岡山大会の成功に向けて中国ブロックの各県同教が一丸となって取り組むことを確認し、学習を終えた。