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解放運動の誇りを伝え〜高松市で西日本夏期講座〜

解放新聞山口版 第51号 2010年7月31日

第35回部落解放・人権西日本夏期講座が6月4~5日、香川県の高松市総合体育館で開催され、西日本を中心に全国から4000人が参加、山口県連の支部からも多数参加し、学習を深めた。

開会行事のあと、地元・坂出市の川西支部の高校生・青年による「獅子舞」の披露がおこなわれた。

金山地区の獅子舞活動は、部落の伝統と文化を次の世代に継承すると同時に、解放運動の担い手づくりとして14年前に結成された。

初日第1講座では、「部落差別をなくすための私たちの想い」と題して、解放同盟香川県連の岡本俊晃書記長より「香川の部落解放運動の歴史」、自身が「解放運動をとおして、思うこと、伝えたいこと」が語られた。

岡本書記長は、この間の一部の不祥事が全体化され、氾濫する「被差別者責任論」への憤りが語られた。

また、教科書無償、統一応募用紙、戸籍の閲覧制限、奨学金の成績条項撤廃など、解放運動の実績が、なかなか評価されない現状を指摘した。

最後に、自分の解放運動の原点に全国水平社の綱領「われわれは人間性の原理に覚醒し、人類最高の完成に向かって突進す」という言葉に触れた。そして、部落差別をなくす、人権問題を解決するその営みを通して、自分自身の人間性を高めることが出来る。

「それが、自分自身の誇り」であると述べた。続いて、第2講座では「格差社会の現実と人権」と題して、反貧困ネットワーク湯浅誠事務局長より、派遣村・もやいの活動から見えてきた課題が提起された。(2面詳細)

2日目は2会場に分かれて開会された。第1会場では、新屋英子さんによるひとり芝居「身世打鈴~在日オモニの身の上話」、日本理化学工業㈱の大山泰弘会長による、障がい者雇用の実践。第2会場では、「今日の部落差別を考える」と題して、近畿大学の北口末広教授による講演と参加型の意見交換がおこなわれた。