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Archive for 7 月, 2009

第39号 「人権維新をめざして」~西日本夏期講座が大成功~

日曜日, 7 月 26th, 2009

解放新聞山口版 第38号 2009年7月30日

 「人権維新をめざして」~西日本夏期講座が大成功~

第34回部落解放・人権西日本夏期講座を7月9、10日、山口県スポーツ文化センター(山口市)で開催し、「山口の地から人権維新を」と西日本を中心に全国から4500人が参加し、22年ぶりの山口開催は大成功に終わった。

夏期講座の山口大会は22年ぶりであり、現地実行委員会の連合山口や山口県平和運動フォーラム、山口同宗連、県同教などを中心に、企業や行政関係者などが参加し、「山口の地から人権維新を」スローガンに学習を深めた。

開会行事では、主催者を代表して寺木伸明実行委員長があいさつをおこない、組坂繁之中央執行委員長から連帯あいさつがおこなわれた。続いて、西村亘副知事、柳井俊学県議会副議長、渡辺純忠山口市長より来賓あいさつがおこなわれ、平岡秀夫衆議院議員より激励のメッセージが送られた。

初日、第1講座では「格差拡大社会がもたらすもの~人権の視点から考える~」と題して、ジャーナリストの斉藤貴男さんより、現在の日本社会の情勢をするどく分析し、格差や差別を再生産する社会の現実が提起された。

第2講座では「猿まわし復活にかけた思い」と題し、村崎太郎さんによる「猿まわし&トーク」がおこなわれた。最初は、4代目次郎との絶妙な掛け合いと猿まわしに、会場は一瞬にして爆笑の渦に。その後、村﨑太郎さんが自分の生い立ちと部落問題について語った。トークの後半は連れ合いの栗原美和子さんがサプライズで登場し、二人を交えてのインタビュー対談、最後は自作の歌でしめくくられた。

二日目、第3講座では、20、30代の部落の若者たちが「部落問題は、いま~若者からメッセージ~」と題したパネルディスカッションをおこなった。多様化する部落青年、部落にこだわりをもって生きている若者たちの思いや生き様から、これからの解放運動、同和教育にとって必要なことが議論された。

第4講座では「差別をなくす社会システムのあり方」と題して、近畿大学の北口末広教授から講演が行われた。北口さんからは、差別をなくすためには「教育で意識を育て、社会システムで行動を変容させる」ことの重要性、格差や差別をなくす社会システムの構築の必要性が具体的に提起された。

「すごくよかった」「感動した」参加者

さらに、二日目は「明治維新の地・萩の被差別民」と題し、フィールドワークもおこなわれた。布引敏雄・大阪観光大学名誉教授、高林公男・萩商工高校教諭が案内人となり、近世の萩における被差別民の活躍のゆかりの地を訪れた。

終了後、参加者からは「企画と内容がすごくよかった」「形式的な啓発研修とは違う。基本的な姿勢が違う、そういうものを感じました」「こんな素敵なイベントが、部落問題をテーマに山口県でできてしまうなんて、ほんとうに画期的です。感激して、涙が出るくらいでした」などの感想が多く寄せられ、内実とも大成功に終わった。

第38号 高校生「同和教育受けた」1割 ~問われている教職員の姿勢~

木曜日, 7 月 2nd, 2009

解放新聞山口版 第38号 2009年6月30日

高校生「同和教育受けた」1割 ~問われている教職員の姿勢~ 県同教総会

山口県同教の総会が、5月30日(土)宇部市立隣保館厚南会館でおこなわれた。

総会に先立ち、学習会がおこなわれ、萩商工高校の高林公男さんより『同和教育を取り巻く状況と同和教育の実施』と題した講演がおこなわれた。高林さんからは、高校生を対象に昨年実施したアンケート結果から、現在の学校現場でいかに同和教育が実施されていないか、その実態と必要性、学習後の生徒たちの反応が報告された。

萩・長門地域のある高校3年生を対象に実施した調査では、学校で「同和教育を受けた」という生徒は10%、「部落差別という言葉は知っているがよく分からない」が68%、部落の起源については「人種・民族が違う」が20%、「よくわからない」20%、「支配者が低い身分を作った」29%という驚くべき実態が明らかになった。高林さんは、この結果をみる限り、山口県の同和教育は今や溶解し「同対審」以前に戻ったといっても過言ではない、と現状を指摘した。

また、同和教育を受けた経験をもつ生徒の9割以上が部落問題に関心を持ち、その必要性を訴えている。今、正に教職員の姿勢が問われている、と提起された。続いて、松本卓也事務局長から昨年度事業報告と今年度の研究課題(案)や事業計画・予算・役員(案)などが提起され承認された。今年は役員改選がおこなわれ、新委員長に高林公男さん、副委員長に光成和正さん、麻野他郎さんが新たに承認された。総会では、県民意識調査結果の分析について議論されたほか、県の高校奨学金制度で「保証人が二人」「60才以下で別生計」という条件がいかに厳しく、この条件により奨学金を断念せざるをえない実態などが報告された。今後「保証人」を一人改善させる運動を展開してくことが確認された。

第38号 半数が本籍などの違反項目~全社協が調査 結婚相談事業~

木曜日, 7 月 2nd, 2009

解放新聞山口版 第38号 2009年6月30日

厚生労働省交渉 半数が本籍などの違反項目~全社協が調査 結婚相談事業~

厚生労働省との交渉が6月9日、東京・中央本部でおこなわれた。交渉では、全国の社会福祉協議会で実施されている結婚相談事業の半数が、申込書に本籍地などの違反項目が設けてていたことが明らかになった。

厚生労働省との交渉では、差別の実態、隣保館の活用、生活保護、奨学金制度の問題などが提起され、交渉がおこなわれた。

昨年5月に発覚した萩市結婚相談所差別事件、宇部市社会福祉協議会結婚相談所での申込書への通達違反などの問題も取り上げられた。厚労省に対して当時の指導不足や全国社会福祉協議会が示したガイドラインの不徹底などが追及された。

萩市、宇部市社協での結婚相談所の問題を受けて、全国社会福祉協議会が昨年7月に全国の市町村社会福祉協議会に対して、結婚相談事業において戸籍提出や本籍地記載など差別につながる恐れのある登録・申込書を改善するように指導し、実態把握をおこなった。その結果、全国で165ヶ所の社会福祉協議会が結婚相談事業を実施、そのうち83ヶ所が独身証明書を使用せず戸籍を提出させたり、申込書に本籍地記載など国の通達違反の項目が記載されていたことが明らかになった。

これらは10年前にも問題になり、すでに国や全社協が度重なる改善指導をおこなってきたにも関わらず、今回、半数以上の結婚相談事業で違反が発覚した。この現実は深刻であり、谷元書記次長は、「不適切な項目の削除」という申込書の単なる書式変更でなく、なぜ戸籍・本籍を取得することがいけないのか、戸籍・本籍をめぐる差別の事態をしっかりと把握し理解していないと意味がないと指摘し、厚生労働省に対して、書類の見直しを要請した。省側は「もう一度省内を点検したい」と述べた。