2026年 年頭のあいさつ
明けましておめでとうございます。昨年も多くのみなさま方に大変お世話なりました。深く感謝申し上げます。
本年は、「部落差別解消推進法」、「障害者差別解消法」、「ヘイトスピーチ対策法」の人権三法が2016年に施行されてからちょうど10年目という節目の年となっています。人権三法の後にも、「アイヌ新法」、「LGBT理解増進法」など、個別人権課題に関わる法律が次々と制定されました。東京オリンピック以降日本社会の人権基準が高まり、様々な社会活動の中心に『人権』が据えられる「21世紀は人権の世紀」と呼ばれるにふさわしい社会に近づきました。
このような中、宇部市が昨年10月「宇部市人権尊重のまちづくり条例」を公布・施行しました。山口県内で初めての人権条例であり、条文には人権侵害行為の禁止も盛り込まれました。解放同盟山口県連が長年に渡り要望してきたものです。山口県および県内の市町においても部落差別解消・人権条例の制定が急務となっており、県連としても取り組んでいきたいと考えております。
2024年12月、最高裁判所はいわゆる『全国部落調査』復刻版出版禁止事件について、上告を棄却し、東京高裁判決(2023年6月判決)が確定し、部落地名リストの出版・ネット掲載は違法であることが判例となりました。
しかし、鳥取ループ・示現舎による全国の部落をネット上に晒す『部落探訪』の動画投稿は続いており、削除を求める大阪・埼玉・新潟の解放同盟による第2次訴訟がおこなわれています。
2025年12月、さいたま地裁は埼玉県内の全28カ所の『部落探訪』動画削除と損害賠償を命じる判決を下し、原告が勝訴しました。
山口県内においては、2024年に『部落探訪』動画・ブログがきっかけで結婚差別により部落にルーツのある青年の結婚が破談になるという差別事件も起きています。ネット上にばらまかれる「同和地区の識別情報の摘示」が身元調査や土地差別調査に悪用され続けています。今なお「差別されない権利」が侵害され続けている状況が続いています。
また昨年6月、大規模プラットフォーマーに対して「情報流通プラットフォーム対処法」が施行されました。ネットによる誹謗中傷・差別投稿に対する削除対応の迅速化をめざしたものです。①削除申出の窓口設置・公表②削除基準の策定・公表③違反投稿の削除④侵害情報専門員の選出⑤1億円未満の罰金等が内容となっています。現在対象となるプラットフォーマーの削除基準に「同和地区の識別情報の摘示」が含まれていないなど不十分なものとなっています。
課題は山積みですが、本年も部落解放・人権確立社会の実現に向けて、共に連帯を強め、運動を推し進めましょう。どうぞよろしくお願い申し上げます。

